記憶に残る夢は修正・加工されている
投稿日:
まず目覚めた直後、お昼、そして夕方というように3度、
前夜見た夢を文章に書いてみてください。
すると、時間がたつごとに、夢の内容が少しずつ変わっていることがわかるはずです。
それは、第一にあなたがはっきり思い出せない部分をうまくつなぎあわせたり、理解しやすいように加工したりしているためです。
次に、夢によっては、みずから意識している願望やコンプレックスが、自分にとって都合のいいような形に、修正されていることがあるからです。
たとえば、ある女性が、恋人の心変わりによって、失恋する夢を見たとします。
目覚めた直後は「わがままな女性とは、二度と会いたくない」
と言われたことを記憶していますが、お昼には「しばらく会わないほうがいいと思う」
と言われたことになってしまい、翌日には「デートをする時間がないから、しばらく待ってくれ」というように修正される。
つまり、自分のまがままのせいで彼から嫌われた夢を見たわけではないと思おうとするわけです。
夢で見た非合理なことを、筋道の通ったものにしようとする働きと、恥ずかしい夢やイヤな夢によって感じた不快感を、時間とともにちがうものにすり替えようとする働きがあります。
「わがままのせいで嫌われた夢」を見た女性の場合は、夢の内容の不快感を感じさせる部分を修正・加工してしまうことで、なるべく嫌な思いを忘れてしまおうとしているのです。
自分でも気づかないうちに、夢のつじつまを合わせたり、意味を変えたりしてしまうことはよくあります。
だから、できるだけ正確に夢判断をするためには、目覚めた直後に、夢日記をつけておくといいでしょう。
夢日記というのは、見た夢の内容、登場人物、背景、色など、印象に残ったものを書き留めておく、夢の備忘録のようなものです。
加工・修正された夢では、その意味がまったく違ってくることもありますから、くれぐれもご注意を。