同じ夢を何度も見るのはなぜなのか?
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階段を上っていくと、急に前に人が飛び出してくる。その人を避けようとして横によろうとして脇によけると、思わず足をふみはずしてしまう…
「アッ!」
と叫んで目を覚ますという同じ夢を子供の頃から何度もみる。こんな経験を持つ人がいるはずです。
同じ夢を何度も見るというのは、どちらかといえば、子どもや思春期の少年・少女に多い現象です。
自我がある程度形成されてくると、社会とかに関わっていくか、自分と社会との折り合いをどうつければいいのか、さまざまな心理的な葛藤を経験することになります。
思うようにならないことが急に増えて、自分でどう処理していいか、悩むことが多くなるからだと言い換えてもいいでしょう。
また、性への目覚めも、発達過程において、大きなストレスの要因になります。
男女交際は慎重にと親に言われ、親の言うことを聞いたほうがいいと思いながらも
どこかでそむきたい…性のことを知りたいけど、知るのはなんとなく怖い…
そうした不安や願望が、答えをだされないまま根底にあって、同じ夢となって何度も表れてくるのです。
人によっては、大人になっても同じ夢を見ることが多いという人もいます。そういう人は、
その夢に象徴される願望や不安が、未解決のままに残されていることが考えられます。
子供の頃と同じ夢だとしたら、幼児期に親との関係で、なんらかの問題を抱えたまま成長してしまったのではないでしょうか?
日頃はそれらの不安や願望を抑圧しているのですが、前日の出来事がきっかけとなったりして、小さかったころのなごりとして夢に表れるのです。
たとえば、子供の時に、親の仕事が忙しかったりして甘えたりなかった人が、夫や恋人につれなくされたときに、子供のときによく見た同じ悪夢を見る。ということもあります。
自分が何を抑圧しているかを本人にはっきり認識させることによって、同じ夢を見なくなっていくといわれています。