悪い夢をいい夢に変える方法
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奈良の法隆寺には夢違観音という仏像が収められてします。
この観音様は90センチ弱ほどの大きさで、優しく微笑んでいるような顔をしています。
古来、宮中の女官たちは、こわい夢、不吉な夢を見たときは、
この夢違観音に願をかければ、吉夢に変えてくれると信じていました。
同じく法隆寺にある夢殿で、皇太子が瞑想中に、天人からの仏の教えを受けたという伝説があります。そこから発展して、夢違観音は、吉夢をもたらすという信仰になったのだろうという説が有力です。
京都にある六角堂は、僧侶が籠もって修行をした場として知られていますが、この六角堂は夢殿によく似ていると言われています。
この六角堂で夢想していると夢に救世観音が現れました。
そして、「仏教者が、前世からの宿業によって女犯をするようなことがあっても、観音である私が代わって相手になって、交わってやろう。
たとえ交わる肉体は生身の女であっても、その実体は観音である私と性行為をするのだから、仏教者は汚れたことにはならない」と告げたというのです。
女性と関係を持ったり、妻を迎えたりすることは、決して仏の教えにそむくものではないという確信を持ち、自分も公然と女犯妻帯を実行したいというわけです。
本当に救世観音の啓示を受けたかどうか、知るよしもないことですが、夢殿や夢違観音の信仰による影響が、少なからずあるのかもしれません。